「お寿司を食べたい」に隠された本当の想い

名古屋市名東区の住宅型有料老人ホーム ナーシング和楽縁名東八前の施設長を務めるKさんに、ナーシング和楽縁が大切にしている「喜びと感動」に関する取り組みについて聞いてみました。

お寿司を食べたいという利用者さま

利用者さまが、お寿司を食べたいとおっしゃっています

ある時スタッフがそんなことを伝えてくれました。

介護施設に入居すると好きな物を食べる機会が減るので、食事に関するご要望をお伝えいただく利用者さまはいらっしゃいますが、そうしたご要望をお聞きすると、やっぱり何かしたいと思ってしまいます(笑)

結論を先にお伝えすると、利用者さまのご要望通りにお寿司を食べていただきました。

本当のニーズを知ることが大切

ただ、ここで大切なのは「ただ、お寿司がたべたいのか?」「施設外でお寿司を食べたいのか?」「ご家族と一緒に食べたいのか?」といった、利用者さまが本当に望まれていることです。

利用者さまが心の中に思っている「本当のニーズ」を理解しなければ、私たちの自己満足になってしまいます。

例えば「ただ、お寿司がたべたい」というニーズであれば、出前を頼み施設内でお寿司を食べていただくだけでいいのですが、もし「施設外でお寿司を食べたい」というニーズであれば、出前では利用者さまの要望とかけ離れてしまいます。

そのため、スタッフには「利用者さまの本当の想いを聞いてほしい」と伝え、結果的に「施設外でお寿司を食べたい」と望まれていることがわかりました。

そしたらもう、実行するしかないですよね!(笑)

ご家族も一緒にお寿司屋さんへ

せっかくなのでご家族もお誘いして、一緒にお寿司屋さんに食べに行きました。

もちろん誤嚥(ごえん)の問題もあるのでスタッフも同行させていただきました。その時の嬉しそうな利用者さまのお顔は忘れられません。もちろん、ご家族も喜んでくださいました。

ただ、本当に利用者さまが望まれていることを追求することが大切だと頭でわかっていても、どうしても通常業務では優先順位を下げてしまったり、見落としがちになることもあります。

そうしたことを見落とさずに、しっかり拾い実現していくことも、私たち施設長の役目だと思っています。

これからも「喜びと感動」にこだわってまいります!

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